梅雨どきは朝に時間をかけてセットしても、夕方には湿気に負けて髪が広がったりうねったりしてがっかりすることもしばしば。
多くの人が抱える梅雨の髪悩みも、原因を知って適切なヘアケア対策をすれば改善することができます。
今回スタイリングのコツや梅雨におすすめのヘアアレンジを合わせてご紹介。
梅雨が始まる前にチェックして乗り切りましょう!
梅雨に髪がまとまらない原因は大きく2つ
なぜ梅雨の時期は髪が広がったりうねったりしてしまうのか?
その原因はズバリ「髪のダメージ」や「髪質」によって空気中の水分を吸収してしまうからです!
髪のダメージ
髪はおもに、下記の3つの組織で成り立っています。
キューティクル | 1番外側にあり、うろこ状に5~8層重なっているのが特徴。撥水性があり、外部刺激から下2つの組織を守る役割を担っている。 |
コルテックス | 髪の8~9割を占め「しなやかさ」や「弾力」に関係する。ヘアカラーやパーマなど、薬剤の影響を受けやすい。 |
メデュラ | 芯にある組織で、途切れていることや存在しないこともある。 |
バリアのような役割を持つ「キューティクル」の表面は脂質(油分)です。
髪表面をコーティングしているキューティクルは、髪内部の水分を保つ役割を担っています。
健康な状態の髪であれば必要な水分は閉じ込め、余分な水分をはじくので、湿気の影響を受けにくくなります。
しかしダメージのある髪は、うろこ状のキューティクルが開いたり剥がれ落ちたりしています。
すき間から必要な水分が流出して乾燥しがちに。
乾燥した髪は乾いたスポンジのように湿気を吸収しやすくなってしまうのです。
そのためダメージが大きい髪ほど、湿気の影響を受けやすくなるといえます。
水分を吸収すると髪は膨張してしまうので、湿気の多い梅雨は髪がとくに広がるという悩みにつながるのです。
髪質
「しなやかさ」や「弾力」と関係が深い「コルテックス」には
- 湿気を吸収しやすい=オルトコルテックス
- 湿気を通しにくい=パラコルテックス
の2種類があります。
2種類のコルテックスがバランスよく配置されていると、湿気を吸収しても大きなうねりやクセはでません。
しかし、クセ毛ややわらかい髪は2種類のコルテックスの配置がアンバランスな傾向にあります。
湿気を吸収する・しないで髪内部の膨張に差が出るので、広がりやうねりを作り出してしまうのです。
また、加齢やホルモンバランスの乱れに影響されることも。
髪内部のタンパク質や水分バランスが崩れてしまうと、梅雨の湿気を吸収しやすくなります。
梅雨の髪悩みを乗り切るヘアケア対策とは?
「乾燥」や「ダメージ」は髪が水分を吸収しやすい状態。
湿気による髪の広がりやうねりを解消するには、ダメージ予防・補修を意識したデイリーケアがポイントです!
梅雨どきはもちろんのこと、普段から取り組める髪の湿気対策をご紹介します。
シャンプーは髪質に合ったものを選ぶ
髪内部の水分が不足して乾燥すると、梅雨の湿気を吸収して広がりやうねりがでます。
また、ダメージにもつながってしまう可能性も。
梅雨の髪悩みを防ぐには、成分にこだわったシャンプー選びが大切です。
髪質はもちろんですが、肌質も意識しましょう。
「ヒアルロン酸」や「グリセリン」などの保湿成分が含まれたシャンプーなら、髪だけでなく頭皮にもうるおいを与えられしっとりとした洗いあがりになりますよ。
髪の洗い方4つのポイント
乾いた状態でブラッシング
濡れると絡まりやすくなるので乾いた状態でブラッシングして、髪についているホコリや絡まりをとっておきましょう。
お湯で予洗いする
シャワーで予洗いをして、頭皮や髪表面の汚れを落とします。
熱すぎるお湯は、頭皮の必要な皮脂まで落ちてしまうのでぬるま湯で洗うのがポイント!
予洗いだけで髪の汚れは9割ほど落とせるといわれています。
シャンプーは泡立ててから使う
シャンプーを手のひらで軽く泡立てます。このとき少量のぬるま湯を足すと泡立ちやすくなります。
指の腹で頭皮全体をマッサージするように優しく洗い上げましょう。
髪をこすってしまうと摩擦でダメージを与えてしまうので、泡で包み込むように洗うのがコツです。
しっかり洗い流す
シャンプーを丁寧に洗い流します。
すすぎ残しは髪や頭皮のトラブルにつながりかねないので、気をつけましょう。
トリートメントでキューティクルケア
インバストリートメントは、保湿・ダメージ補修成分を配合しているタイプがおすすめ!
頭皮につかないよう、毛先を中心にしっかりとトリートメントを揉み込みます。
すぐに流さず蒸しタオルやシャワーキャップで包み、5分~10分おきましょう。
湿度が保たれキューティクルが開いた状態になるので、トリートメント成分の浸透力がアップします。
トリートメントが髪や頭皮に残っていると、かゆみや枝毛などのトラブルにつながることも。
洗い流し過ぎないよう気をつけつつ、余分なぬめりはしっかりと洗い流してください。
自然乾燥NG!ドライヤー前にヘアオイルで保湿する
梅雨どきだけでなく、自然乾燥は髪にとってNG!
濡れたままの髪はキューティクルが剝がれやすく、ダメージの原因になります。
トリートメントで補った髪内部の成分も流れてしまいやすいので、シャワー後はなるべく早くドライヤーで乾かしましょう。
タオルドライは髪をゴシゴシとこすり合わせてしまうとダメージを与えてしまいます。
タオルで髪を優しくトントンと挟み込み、水分を吸い取るのがポイントです。
ヘアオイルは、ドライヤーの熱や摩擦によるダメージから髪を守ってくれます。
また、ヘアオイルの主成分は油分なので、髪の保湿に優れたアイテムのひとつ。
乾燥が原因となり湿気を吸収して引き起こす、うねりや広がりの対策としても効果的です。
梅雨どきのスタイリングのコツ
梅雨の湿気に影響されて、うまくスタイリングができないこともしばしば……。
ここでは、梅雨でも髪が崩れにくいスタイリングのコツをご紹介します。
前髪はドライヤーとヘアアイロンのW使い
髪の印象を左右する前髪は、丁寧にスタイリングするのがベター!
ドライヤーでクセを取り、アイロンで形を整えスタイリング剤で固定すると長時間キープできます。
前髪のスタイリング手順
- 前髪の根元を中心に水もしくはヘアウォーターをつける。
- コームをギザギザと左右に動かし、クセを伸ばす。
- 左右からドライヤーを当てて乾かす。
前髪がぱっくりと割れてしまう人は、毛流れと反対に引っ張りながら乾かすのがポイント! - ある程度乾いたら、上から下に向かってドライヤーを当てる。
- 前髪を上下に分け、ベーススプレーを外側と内側に入念に振ってなじませる。
- 根元からクセを伸ばすように、内に軽くひねりながらアイロンを通して完成!
毛束少なめでスタイリングする
ヘアアイロンやコテに適したベーススプレーをなじましておきましょう。
保湿成分が含まれているものも多く、ヘアアイロンやコテの熱ダメージから髪を守ることができます。
1回に挟む毛束の量が多いと、熱に均等に伝わらずなかなかクセが伸びません。
毛束を少なめにとって、熱が均等に伝わるように意識しましょう。
髪が温かいうちはスタイリングが崩れやすいので要注意!
巻き髪をほぐすときやスタイリング剤をつけるときは、しっかり冷めるまで待つのがポイントです。
スタイリング剤はヘアオイルがおすすめ
梅雨の湿気対策には、油分を多く含んでいるヘアオイルがぴったり◎
油分で髪がコーティングされ、余分な水分の吸収をブロックできます。
梅雨の広がり・うねりをカバーするおすすめヘアアレンジ
ここからは梅雨どきに大活躍まちがいなしのヘアアレンジをご紹介!
ヘアアレンジで湿気対策をすれば、雨の日だっておしゃれを楽しめますよ♡
梅雨におすすめ!まとめ髪アレンジ5選
こなれポニーテール
ヘアアレンジの大定番ポニーテール。
ゆるふわな無造作アレンジも人気ですが、梅雨の湿気対策ならタイトなアレンジがGOOD!
ゴムを隠す要領で残しておいたサイドの髪を、ローポニーに巻き付ければ、シンプルなのに洗練された印象になります。
崩れにくく手抜き感ゼロで、時短でできる簡単アレンジです。
ポニーテールアレンジを詳しく見たい人はこちらをチェック!
三つ編みアレンジ
さまざまなスタイルに応用できる万能アレンジの三つ編みも、梅雨のヘアアレンジにとって強い味方!
湿気で広がる髪をコンパクトにおさめることができます。
高めにまとめてから作った三つ編みは、アクティブな雰囲気に。
バレッタやリボン、ポニーフックをプラスすると印象が変わるので気分に合わせてチョイスしてみてくださいね♡
三つ編みアレンジを詳しく見たい人はこちらをチェック!
大人っぽシニヨン
カジュアル~フォーマルまでさまざまなシーンに活躍するシニヨンも、梅雨にぴったりなまとめ髪のひとつ。
低い位置に作ったシニヨンなら大人っぽさを演出しながら、髪の広がりやうねりをカバーできます。
ヘアピン使いが苦手な人は「デフトバン」というヘアアクセサリーがおすすめ。
使い方はいたって簡単!
布の中央に穴が空いているので髪を通し、毛先から根元に向かって内向きにギリギリまで巻き上げます。
布にワイヤーが入っているので、両端をクロスさせれば完成。
ヘアゴムやヘアピンなしで、スピーディーにシニヨンができますよ◎
シニヨンアレンジを詳しく見たい人はこちらをチェック!
ラフお団子
梅雨の湿気による広がりやうねりをあえて活かす、ラフなお団子は抜け感がでて◎
毛先を入れこまないので、動きのあるヘアアレンジが楽しめます。
ボリュームのある髪でもルーズにまとめ上げれば、難しいテクニックいらずでおしゃれに仕上がります。
上級者ヘアを目指すなら、大きめのヘアアクセサリーやターバンなどを組み合わせてもGOOD!
お団子アレンジを詳しく見たい人はこちらをチェック!
玉ねぎヘア
簡単なのに凝ったアレンジに見える玉ねぎヘア。すっきりとまとめられるので、梅雨の湿気対策にぴったりです。
短めレングスでもポコポコとした立体感で、かわいくきまりますよ。
王道のポニーテールを応用してできるので、不器用な人にもおすすめです◎
玉ねぎヘアアレンジを詳しく見たい人はこちらをチェック!
ヘアアクセサリーアレンジ3選
カチューシャアレンジ
前髪の広がりやうねりが気になるなら、カチューシャを使ったアレンジがぴったり!
忙しい朝でも簡単に前髪をまとめておさえられます。
2023年は写真のモデルが着用しているような、立体感のある厚いカチューシャが最適解。ベルベットやサテン地なら上品なので、大人かわいい印象になりますよ。
紐アレンジ
SNSで見かける紐アレンジも、梅雨の髪の広がりやうねり対策におすすめです◎
紐の間からポコポコと髪を引き出し、立体的に仕上げてもかわいい紐アレンジ。
シンプルに巻き付けるだけでも様になるので、ヘアアレンジが苦手な人でもトライしやすスタイルです。
スカーフアレンジ
おしゃれ上級者見えしながら、梅雨の髪悩みをカバーできるスカーフアレンジ。
使いなれていない人には、ハードルが高く感じるかもしれませんがポイントを押さえておけば大丈夫!
「ベーシックカラーもしくは髪をなじみがいいものがメインカラー」「シンプルなヘアアレンジと組み合わせる」を意識してトライしてみてください。
ターバンのように巻き付けたり、まとめ髪をホールドしつつアクセントにしたりできます。
簡単なのに華やかさがアップしますよ♡
梅雨の湿気対策はプロにまかせるのも◎
デイリーケアに力を入れていても髪質やダメージ具合によっては、どうしても梅雨の湿気に髪が負けてしまいスタイリングがうまくきまらないということも……
そんなときはサロンメニューでアプローチするのがおすすめ◎
湿気対策に適したサロンメニューといえば
- 縮毛矯正
- ストレートパーマ
- 髪質改善トリートメント
といったものがあります。
また、パーマで気になるお悩みを活かすといった方法がおすすめな場合も!
カウンセリングのうえ、髪質やダメーレベルに合わせて提案してもらえるので気軽に相談してみましょう。
梅雨の髪はデイリーケアで対策しよう
梅雨の湿気による髪の広がりやうねり対策には、デイリーケアを習慣づけることが大切。
ぜひ本格的な梅雨を迎える前にデイリーケアを見直して、健やかな髪を目指してみてください。
それでもうまくまとまらないときは、サロンメニューの検討もおすすめです。
ヘアケア対策やお気に入りのヘアアレンジで、毎年訪れる梅雨を乗り切りましょう!