抗がん剤後、髪が生え始めたら「どうやったらきれいに伸ばしていけるの?」「いつウィッグを外せるの?」と疑問を抱きますよね。
この記事では、ウィッグを外すタイミングや、治療後のタイミング別におすすめな髪型を紹介します。
抗がん剤を終えた人はもちろん、これから脱毛期を迎える治療中の人まで、ぜひ参考にしてくださいね。
※本記事で紹介するスナップフォトはあくまでスタイル例であり、実際の抗がん剤治療後の経過を表すものではないことをご了承ください。
※本記事で紹介するのはあくまで一例です。ご自身の担当者と相談のうえ、最適な施術方針を決めていただくことをおすすめします。
※施術によってはアレルギー反応や赤み等のリスクが生じる場合がございます。ご不安のある方は必ず担当者や担当医に事前確認を行なってください。
ウィッグが外せるのはいつから?
治療が終わり髪が生え始めると「いつからウィッグを外せるのかな?」と気になりますよね。
ウィッグは、抗がん剤治療の最終日から約8ヶ月後くらいのタイミングで外す人が大半です。
短めショートからショートボブくらいには髪が伸びているので、外しても違和感なく自然になじみやすいことが理由でしょう。
早いケースだと、半年くらいのタイミングで外す人もいるようです。
ラスト治療から半年のタイミングだとまだトップが短いので、メンズライクなショートスタイルになるでしょう。
とはいえ、抗がん剤治療をしていない女性でも短髪の人はいるので、自分自身が短めの髪型に抵抗がなければ問題ありません。
1年経つころにはショートボブに、1年半ではボブくらいには伸びていきます。
鎖骨に届くまで伸ばすには、最後の治療から2年ほど時間がかかりますが、ほとんどの場合は1年以内に脱ウィッグされる人が多い傾向です。
抗がん剤後におすすめな髪の伸ばし方
治療をこれから始める人や治療を終えた人にとって、いちからきれいに伸ばしていけるのか不安に感じるでしょう。
ここからは髪の伸び具合を解説するとともに、きれいに伸ばしていく方法をお伝えします。
脱毛開始から生えるまでの流れ
抗がん剤治療を始めてから、すぐに髪が抜けるわけではありません。
個人差はありますが、治療を開始してからおよそ2〜3週間で脱毛が始まります。
ちなみに抗がん剤治療は、3〜6ヶ月ほどかかるケースが多いそう。
髪が生え始める時期は、抗がん剤治療が終わってから約1〜2ヶ月の間です。
抜け始めと同じく、すぐに生え始めることはありません。
焦らずゆっくり生えてくるのを待ちましょう。
抗がん剤後から1〜3ヶ月
抗がん剤治療後、1〜3ヶ月の間はうぶ毛のような細くてやわらかい髪が生えてきます。
また、元の髪よりくせのある状態で生えてくることがあります。
この期間中は、髪を伸ばしながらウィッグをかぶり過ごしましょう。
まだ髪の状態は元通りにならない時期ですが、焦らなくても大丈夫。
6ヶ月を越えるころには、もともと生えていた髪質に戻る人が多くなります。
抗がん剤後から4ヶ月
抗がん剤治療から4ヶ月経つころには、メンズライクなスパイキーショートくらいになるでしょう。
ベリーショートに抵抗がない人は、このタイミングから脱ウィッグも叶います。
また、一度美容院でメンテナンス程度のカットをしてもらうのもおすすめです。
伸ばしっぱなしだと、これくらいの長さでも収まりが悪く、もさっとしてくることもあるでしょう。
もう少し髪を伸ばす場合でも、扱いやすい状態に整えてもいいですね。
久しぶりのカットは、気分転換や癒しにもなるはずですよ。
抗がん剤後から6ヶ月
抗がん剤治療から6ヶ月経つと、ベリーショートほどまで髪が伸びています。
まだ丸みが出るほどの長さには届かないので、レイヤー感ある軽めのシルエットです。
今後ウィッグを外すこともふまえ、治療後一度もカットしていないならこのタイミングで行ってみましょう。
その後、形を整えながらうまく伸ばしていくために、2ヶ月ペースくらいでカットするのがおすすめです。
抗がん剤後から8ヶ月
抗がん剤治療から8ヶ月のタイミングでは、軽めのショートボブくらいの長さになります。
もう少し表面に長さはほしいところですが、違和感なくなじみやすい見た目なので、大半の人がこのタイミングで脱ウィッグします。
髪型のバリエーションも少しずつ増えてくるタイミングなので、美容院でヘアスタイルの相談をしてみてもいいですね。
抗がん剤後から12ヶ月
抗がん剤治療から12ヶ月経つころには、丸みのあるショートボブくらいの長さになります。
トップから襟足まで全体的にある程度の長さがあるので、ヘアスタイルのバリエーションが増えていきます。
ずっと伸ばし続けた人なら、ハーフアップができるくらいに伸びているでしょう。
抗がん剤後の期間別ヘアスタイル12選
抗がん剤後、どのタイミングでどんな髪型ができるのか気になりますよね。
ここからは、抗がん剤後のタイミング別におすすめな髪型を12スタイル紹介します。
抗がん剤後から3ヶ月
抗がん剤後の髪型×おしゃれ坊主
全体を短く、同じ長さに切りそろえたスタイルです。
伸びっぱなしだと、部位によってもっさり感が出たり収まりが悪かったりすることも。
全体的に同じ長さ切り整えることで、統一感があるおしゃれな雰囲気に仕上がります。
抗がん剤後の髪型×おしゃれフェード
トップをやや長めに残した、レディースフェードスタイルです。
サイドからうしろまでつながるように短く切り整えることで、すっきりとした雰囲気に仕上がります。
かっこよくクールな印象が好きな人に、おすすめです。
抗がん剤後の髪型×スパイキーショート
アンダーからトップにかけて、ゆるやかに長くなるスパイキーショートです。
根元を立ち上がらせるようにスタイリングすれば、こなれ感あるカジュアルな雰囲気に。
発色が鮮やかなリップやしっかりめのメイクと相性がいい、クールなスタイルです。
抗がん剤後から6ヶ月
抗がん剤後の髪型×ベリーショート
サイドを刈り上げた、ベリーショートスタイルです。
束感がおしゃれなレイヤーを入れ、クールな雰囲気に。
根元を立ち上げてスタイリングすれば、トップのボリュームも表現可能です。
抗がん剤後の髪型×メンズライクショート
近年注目を集めている、メンズライクのショートスタイルです。
前髪を少し短めに整え、アシメの束感スタイルに。
かっこよさときれいさを兼ね備えた、こなれた雰囲気に仕上がります。
抗がん剤後の髪型×丸みベリーショート
後頭部にほんのり丸みを感じる、ベリーショートスタイルです。
6ヶ月のタイミングだとまだトップが短いので、あえてレイヤーとして活かすのがおすすめ。
束感を出すようにスタイリングすれば、こなれ感ある仕上がりになります。
抗がん剤後から8ヶ月
抗がん剤後の髪型×マッシュレイヤー
アンダーを短めにすっきり整え、トップに長さを残したマッシュレイヤースタイルです。
やさしさを感じる丸みを表現しつつ、トップに動きを出すようにスタイリングするのがポイント。
動きのあるエアリーな雰囲気が好きな人に、おすすめです。
抗がん剤後の髪型×上品ショート
アウトラインは長めに残し、トップを少し短くした上品ショートスタイルです。
顔まわりに長さを残せば、ボーイッシュ感が強すぎない上品な雰囲気に仕上がりますよ。
短めなカジュアルスタイルだと抵抗がある人でも、挑戦しやすいスタイルです。
抗がん剤後の髪型×くせ毛活かしショート
アウトラインを長めに残しつつ、トップは軽くなるようしっかりレイヤーを入れたスタイルです。
抗がん剤後にくせが強くなった人でも、パーマ風にするなど活かしやすいのが特徴。
ワックスやバームで、ふんわりスタイリングさせるのがポイントです。
抗がん剤後から12ヶ月
抗がん剤後の髪型×ふんわりショート
丸みとくびれのメリハリ感がおしゃれな、ふんわりショートです。
前髪からサイドまで丸くつなげることで、上品な丸みを表現可能に。
華やかでフェミニンな髪型が好きな人に、おすすめです。
抗がん剤後の髪型×ウルフ風ショート
襟足をやや長めに残した、ウルフ風ショートスタイルです。
アンダーを長く残すことで、トップの丸みとくびれを表現可能に。
軽めな質感が、大人カジュアルでおしゃれな雰囲気に仕上げます。
抗がん剤後の髪型×タイトショート
ほとんどレイヤーの入っていない、タイトショートスタイルです。
まとまり感あるシンプルな雰囲気が、逆にこなれたおしゃれさを表現可能に。
うねりが気になる人や、タイトなシルエットが好きな人におすすめです。
抗がん剤後に起こりやすい髪の悩み2つ
抗がん剤による治療後、髪は伸び始めるものの別の悩みが生まれることもあります。
ここからは抗がん剤後、ベリーショートになるまでに起こりやすい髪の悩みを2つ紹介します。
原因とともに解決策も紹介するので、参考にしてくださいね。
抗がん剤治療後に起こりやすい悩み2つ
- くせが強くなる
- 前髪やトップが伸びづらい・薄い
《1》くせが強くなる
抗がん剤治療後に生えてくる髪は、くせ毛であることがほとんど。
がんサバイバーの大半が、うねりへの対応に悩まされているのだとか。
元からくせ毛の人は、うねりが強くなって生えてくることも。
また、もともとくせ毛でない直毛さんも、うねりのある状態で生えてくることもあります。
くせが強くなる原因は、脱毛中の毛穴のゆがみといわれています。
だいたい2〜3年うねりの強い状態が続く傾向ですが、少しずつ改善する*ので焦らず過ごすことが大切。
*個人差はあります。
うねりを活かしてショートヘアを楽しんだり、縮毛矯正をあてて乗り越えるのもおすすめです。
また前髪のうねりが気になるなら、カチューシャでおしゃれに抑えてもいいですね。
《2》前髪やトップが伸びづらい・薄い
がんサバイバーの中には、髪は生えてくるのに、前髪やトップがなかなか伸びない・薄いと悩む人が多くいます。
前髪とトップが伸びづらい原因として、女性ホルモンが影響しているといわれてます。
実は、前髪とトップが伸びづらいと感じる人は、がんサバイバー以外にもいるんですよ。
たとえば、産後や更年期など女性ホルモンが乱れやすい人です。
抗がん剤治療では、ホルモン治療など女性ホルモンの分泌を抑制することもありますよね。
治療中に女性ホルモンが乱れてしまうと、治療後もしばらく影響を受けることもあるでしょう。
影響のひとつが、前髪やトップの伸びづらさです。
とはいえまったく伸びないことはないので、厚みのない前髪でもバランスよく見えるオン眉スタイルや、ふんわり感が出やすい丸みショートにするなどの工夫がおすすめです。
どうしても薄さが気になる人は、前髪やトップだけのポイントウィッグを活用してもいいですね。
抗がん剤治療前後のヘアスタイルに関するよくある質問
抗がん剤治療前後のヘアスタイルに関する、よくある質問をまとめました。
気になることがある人は、参考にしてくださいね。
抗がん剤治療前にショートにしておいたほうがいい?
ロングやミディアムより、ショートスタイルのほうがおすすめです。
ショートヘアがおすすめな理由は、長い髪のまま脱毛が始まると、髪の中で抜けた毛が絡まってほどけなくなるからです。
絡まってほどけないと切らなくてはいけないため、事前に絡まらないよう対策することが大切。
抗がん剤治療前に坊主にしておいたほうがいい?
坊主にする必要はありません。
事前にカットする場合は、ショートやベリーショートで十分です。
むしろ坊主状態で脱毛が始まると、短い髪がちくちく刺さって不快な思いをする場合があります。
抗がん剤後、美容院はいつからいくべき?
抗がん剤治療後から、4〜6ヶ月目に行くのがおすすめです。
早い人だと脱ウィッグできるほど伸びているころなので、メンテナンスや気分転換をかねて行くことをおすすめします。
とはいえ、まだ生えかけの状態を見せるのが恥ずかしいという人は、無理に行く必要はありません。
あくまで目安としてとらえてくださいね。
抗がん剤後のカラー・パーマはいつからできる?
最後の抗がん剤治療から、だいたい1年程度経ってからがおすすめです。
抗がん剤治療後は、肌が敏感で薬剤にかぶれやすいため、直後に行うのは避けましょう。
個人差もあるため、事前に主治医と相談することをおすすめします。
抗がん剤治療での脱毛期間はどう対策する?
髪が抜け始めるタイミングでは、帽子やウィッグで見た目や抜け毛をカバーするのがおすすめです。
抗がん剤後はベリーショートで脱ウィッグしよう
長い治療を終えて自分の髪が伸び始めたら、約8ヶ月目を目安に脱ウィッグが叶います。
早い人だと4〜6ヶ月のタイミングで、ベリーショートスタイルを楽しむ人もいるようです。
治療を終えて明るく過ごせるよう、自分の髪でおしゃれを楽しんでみてくださいね。