似合う色がわかるパーソナルカラー診断は、服選びやメイクの色選びがしやすくなるなど、メリットがたくさん。
今回、日本パーソナルカラー協会による監修のもと「パーソナルカラーとは何か?」といった基礎知識をはじめ、様々な疑問にお答えします。
パーソナルカラー診断ができるサロン選びのコツや、診断前の注意事項を知りたい人は必見です。
当記事の監修者情報
- NPO法人日本パーソナルカラー協会
2001年「パーソナルカラーの普及と発展を目指す」ことを目指し、パーソナルカラーアナリストの有志が創設した団体です。日本パーソナルカラー協会は、パーソナルカラーの検定試験の実施と、パーソナルカラーアナリストの認定を行っています。
パーソナルカラーとは?
パーソナルカラーとは、その方に似合う色のことをいいます。
肌の色や質感、顔の大きさ、骨格などは人により異なり十人十色であるように、その人に調和するパーソナルカラーも人それぞれに存在します。
パーソナルカラーを知るメリットは非常に多く、似合う色のメイクや服を身に着けることで、よりその方の魅力を引き出し、洗練され垢抜けた印象になります。
また肌トラブルやコンプレックスを軽減して見せてくれたり、なりたいイメージを演出することも可能です。
欲しい効果がわかる色の4大ポイント
パーソナルカラーはその人に似合う色のことだというと「自分の肌や瞳と似た色がパーソナルカラーである」と考える人がいますが、これは誤解です。
「肌の色が黄みだから(イエベ肌だから)イエベ(イエローベース)が似合う」「肌の色が白いから(ブルベ肌だから)ブルベ(ブルーベース)が似合う」というわけではありません。
ではどのように似合う色を判断するのでしょうか。
色には、顔に与える効果というものがあります。自分の欲しい効果を知ることでパーソナルカラーがわかります。
色が顔に効果を与えるポイントは「色相(ベース)」「明度」「彩度」「清濁」の4つです。
更にそれぞれのポイントの度合いをより細かくみていくことで効果が変わります。
ここではそれぞれのポイントが顔に与える主な効果をご紹介します。
【1】色相(イエローベース・イエベ or ブルーベース・ブルベ)
1つ目のポイントは色相(ベース)です。
色相(ベース)は肌の色のことを指しているわけではなく、顔への効果のことをいいます。
《主に顔の色味に与える主な効果》
- イエベ:誰でも肌の色は黄みがのって見えます。
- ブルベ:誰でも肌の色は白く見えます。
【2】明度
2つ目のポイントは明度です。明度とは明るさ暗さの度合いのことをいいます。
《主に顔の明るさと大きさに与える効果》
- 明るい色:誰でも肌が明るくなり、顔もふっくらと見えます。
- 暗い色:誰でも肌の色は暗く濃くなり、顔は小顔に見えます。
【3】彩度
3つ目のポイントは彩度です。彩度とは鮮やかさの度合いのことをいいます。
《主に顔の印象の強弱に与える効果》
- 鮮やかな色:誰でも顔色は濃くなり、目鼻立ちははっきりと見えます。
- 落ち着いた色:誰でも顔色は薄くなり、目鼻立ちがソフトに見えます。
【4】清濁
4つ目のポイントは清濁です。清色とはクリアな色のことを言い、濁色とはくすみ色のことをいいます。
《主に肌の質感に与える効果》
- 清色(クリア):誰でも肌は艶が乗ったように見え、線がはっきりと見えます。
- 濁色(くすみ):誰でも肌はマットに見え、線がぼやけて見えます。
パーソナルカラーごとに似合うのはこれ!
これらの4つのポイントはどんな肌の色の方(イエベ肌・ブルベ肌)も関係なく、どなたでも同じような効果を得ることができます。
ただ、肌の色や質感、骨格、顔の大きさなど人それぞれ異なるので、それが人によって良い効果として見えることがあったり、悪い効果として見えることがあります。
自分にとってより良い効果のポイントを集めた色がパーソナルカラーとなります。
またパーソナルカラー診断では似合う色のポイントを分かり易くお伝えするために色を大きく4つのグループに分類をしてご提案をしています。
それぞれのグループの主な特徴をまとめると以下のようになります。
- 【イエベ春】イエローベース・明るめ・鮮やか・清色
- 【ブルベ夏】ブルーベース・明るめ・落ち着いた・濁色
- 【イエベ秋】イエローベース・暗め・落ち着いた・濁色
- 【ブルベ冬】ブルーベース・暗め・鮮やか・清色
パーソナルカラーの診断方法
診断方法【1】専門サロンで診断する
パーソナルカラー診断専門サロンでの診断は、セルフ診断よりも時間をかけ、色の効果での顔の変化をプロが細かく分析していきます。
パーソナルカラーサロンでの診断では、様々なドレープ(色布)をあてていきながら、顔に効果を与える4つのポイントを見極め診断していきます。顔の変化は自分ではわかりにくいのでプロに見てもらうことをお勧めします。
最終的にお似合いのポイントが多く入ったグループをご提案します。
色は4つのポイントが複合的に影響し合うので、実際にどの色が似合うかは、訓練を積んだプロに診断してもらうことが大切です。
パーソナルカラーの誤診を防ぐには?
正確な診断結果を得るために、パーソナルカラー診断を受ける際にはいくつか注意しておきたいことがあります。
メイクはスッピンもしくは薄めのメイクで診断を進めていきます。
ポイントメイクに関しては診断に影響がでてしまうので、必ず落としていきましょう。
日焼け止めも、トーンアップのものは避け、なるべく素肌に近い肌の色と変わらない色のものをつけていきましょう。
そうすることでより正確な診断結果が望めます。
診断方法【2】簡易的なセルフチェックをする
パーソナルカラーは、WEB診断などを活用した簡易的なセルフチェックをすることが可能です。
ただし、あくまで自己判断がベースとなるため、専門サロンでプロに診てもらうよりも診断結果の精度は落ちやすくなります。
WEB診断などをする際は、客観的に自分がどう見えているのかを意識して回答していきましょう。
似合うというのは他人からの評価が大切なので、周りの人の意見も取り入れましょう。
パーソナルカラー診断4シーズン分類の特徴
そもそもなぜ春夏秋冬の4つのグループに分かれているかというと、はじめての人でもそれぞれの季節のイメージから色調を想像しやすいように、グループ分類をされています。
似合う色がそれぞれのグループの特徴にぴったりとあてはまる方もいますが、グループの特徴がミックスされた色がお似合いの方もいらっしゃいます。
イエベ肌だからといってイエベが似合うとは限りません。イエローベースはより肌を黄みに見せる効果があるので、似合わないと黄みに寄ってくすんで見えてしまいます。
ブルベ肌だからといってブルーベースの色が似合うとは限りません。ブルーベースの効果はより肌を青みに見せる効果があるので、似合わないと青みに寄って青白く見えてしまいます。
ここからは、各パーソナルカラー診断4シーズンごとの特徴を詳しく見ていきましょう。
イエベ春
(右)NG例。顔色が悪く元気がないように見える。
イエベ春の人は、明るく鮮やかな色や春のお花畑のような色が多いのが特徴です。
ポップでキュート、アクティブで若々しいイメージになります。
- 特徴:イエベ春が似合うと、血色感とツヤがのり、顔色は明るく目鼻立ちがはっきりと華やかに見えます。
- 似合う色:イエローベース・明るめ・鮮やか・清色
- 似合わない色:ブルーベース・暗め・落ち着いた・濁色
ブルベ夏
(右)NG例。黄ぐすみ膨張して重たく見える。
ブルベ夏の人は、夏というとギラギラした暑い夏を想像する方も多いですが、パーソナルカラーの夏の色は梅雨の時期のアジサイやアサガオ、ラベンダーなど浴衣にありそうな涼しげな色が多いです。
知的でエレガント、フェミニンなイメージになります。
- 特徴:ブルベ夏が似合うと、肌は白くマットで滑らかに、目鼻立ちはソフトで顔はふっくらと見えます。
- 似合う色:ブルーベース・明るめ・落ち着いた・濁色
- 似合わない色:イエローベース・暗め・鮮やか・清色
イエベ秋
(右)NG例。青白く顔色が悪く見える。
イエベ秋の人は、秋の紅葉のような深い色が多いのが特徴です。
シックで都会的、ゴージャスなイメージになります。
- 特徴:イエベ秋が似合うと、血色感が乗り、肌はマットで滑らかに、目鼻立ちはソフトで小顔に見えます。
- 似合う色:イエローベース・暗め・落ち着いた・濁色
- 似合わない色:ブルーベース・明るめ
ブルベ冬
(右)NG例。野暮ったく地味に見える。
ブルベ冬の人は、透明感のある色から鮮やかなクリスマスカラーのような深く濃い色などコントラスト感のある色が多いのが特徴です。
シャープで存在感のあるクールなイメージになります。
- 特徴:肌は白くツヤが乗り、目鼻立ちがはっきりと華やかになり、小顔に見えます。
- 似合う色:ブルーベース・暗め・鮮やか・清色
- 似合わない色:イエローベース・落ち着いた・濁色
《パーソナルカラーに関するFAQ》
パーソナルカラーは後天的に変わる?
パーソナルカラーは一生変わらないわけではありません。診断時点の状態が判断基準となります。
似合う色が似合わなくなってきたと感じたら再度診断をすることをおすすめします。
日焼けの状態はパーソナルカラーに影響する?
影響します。日焼けをして肌の色が変わったり、反対に日焼けが落ち着いて肌が白くなることで、似合う色は変わる場合があります。
その他、体型の変化や加齢によるシミ・しわ・たるみ、黄ぐすみなどによってパーソナルカラーが変わる場合があります。
ブルーやイエローがベースになっているのはなぜ?他の色がベースになることはないの?
イエローベース・ブルーベースの考え方として、黄色に近い方の色をイエローベース、青色に近い方をブルーベースとして考えます。
黄み寄りの色をあてると顔色は黄みに寄って見え、青み寄りの色をあてると顔色は青みに寄りになり白く見えます。
間にある緑や赤に関しては黄み寄りの緑や赤をあてると、顔は黄みによって見え、青み寄りの緑や赤をあてると、顔は白く見えます。
黄み寄りや青み寄りによって顔色への効果はありますが、緑に寄ったり赤に寄ることで顔色への効果はないので、イエローベース、ブルーベースと2つに分かれています。
日本人はどのパーソナルカラーが一番多い?
どのグループが一番多いと一概には言えません。
SNSやネット記事では、ブルベ夏が一番多いとする記事が散見されます。
ただ、あくまで一意見とはなりますが、日本人にはブルベ夏が一番多いと言い切れる根拠がないと思う理由が2つあります。
- そもそも診断をした方の診断結果が正確なのか
- 年代で傾向が変わるため、どの年代の診断が多いのか、または平均的に見ているのか
となると、日本人にはどのパーソナルカラーが一番多いのかを断定するのお答えが難しいです。
また、日本人にはパーソナルカラーもイエベが多いといわれることがありますが、おそらくただ肌の色を指しているのだと思います。
日本人は黄色人種なので、肌の色が黄みの方が多い傾向にありますが、だからといって肌の色と似合う色がイコールになるとは限りません。
肌の色が○○な色だからイエベ・ブルベ、またはどのグループかと決められるわけではありません。
実際に、私たちが普段似合う似合わないを判断するときは、自分や友達の肌の色だけを見て、この色は似合う似合わないとは決めないと思います。
服を着たときやリップをしたときにどう見えて、どう感じるかで似合う似合わないを判断しているのではないでしょうか。
つまりはパーソナルカラーも一緒で、実際にドレープをあてないと似合う似合わないということはわかりません。
パーソナルカラー診断の相場は?
大体10,000~30,000円程度のサロンが多いです。
パーソナルカラーを知ることで、メイクや洋服の買い物の色選びでの失敗が少なくなります。
少し高く思われる方もいらっしゃるかと思いますが、美容院やネイルのように通う頻度も少なく、一度自分のパーソナルカラーを知るとしばらく使用できるので、むしろコスパは良といえるでしょう。
パーソナルカラーをメイクに使うときのコツは?
肌の色がイエベだとしてもブルベが似合うこともあります。
パーソナルカラーがブルベだからといって紫の下地などを使用してしまうと首と顔で色が変わってしまうことがあります。
パーソナルカラーとは自分が色に寄せにいくものではなく、自分は自然体でいても素敵に見せてくれる色のことをいいます。
肌の色自体は変えず、自分の肌の色と同じファンデーションを使用すると良いです。
上に乗せる色もの(リップ・チーク・アイカラーやトップスなど)をパーソナルカラーにするとより素敵に見せてくれます。
パーソナルカラー診断ができるサロンの選び方は?
パーソナルカラー診断ができる場所
- パーソナルカラー診断専門サロン
- 骨格診断や顔タイプ診断などの総合サロン
- 美容室やネイルサロンにて有資格者の診断
- 百貨店などの簡易診断
パーソナルカラーをしっかりと知りたいのであれば、簡易診断ではなくパーソナルカラー診断だけで十分な時間をとってくれるサロンをおすすめします。
また、診断結果を似合うシーズンのみでなく、なぜその似合うのかの理由を説明してくれるサロンに診断をしてもらうのがおすすめです。
正確で詳しい診断結果を求めるのであれば、サロン選びの際には診断時間が1つの判断基準になります。
サロンによっては診断時間が5〜15分程度の場合があったり、主がパーソナルカラー診断ではなくヘアカラーやメイク・骨格診断などで、パーソナルカラーがおまけになっている場合も多いようです。
パーソナルカラー診断だけにじっくりと時間をかけてくれるサロンを選ぶと良いと思います。
また百貨店などで診断するのは大体簡易診断なので、詳細な診断結果はわからない場合もあります。
もちろん百貨店やサロンによりますので、事前に診断結果をどこまで教えてもらえるのか確認できると「期待と違った」ということは防ぎやすくなります。
パーソナルカラー診断であなたの魅力を引き出そう
サロンでのパーソナルカラー診断なら、正確なあなたのパーソナルカラーを知ることができ、多様な色を似合わせるコツも教えてもらえます◎
ファッションをレベルアップさせる最初の一歩として、まずは一度自分のパーソナルカラーを診断してみませんか?