1年のなかでも紫外線の放射量が格段に上がるこの時期。
実は、紫外線による日焼けは肌だけでなく髪の毛や頭皮も起こることを知っていますか?
髪の毛の日焼けは肌同様に、さまざまなリスクをもたらします。
大事な髪の毛を守るためのUV対策やアフターケアの方法についてチェックしていきましょう◎
髪の毛も日焼けするって知ってる?!
春から夏にかけては、1年のなかでも紫外線の量が急増します。
顔や手足の肌が焼けないように、日焼け止めを塗ったり日傘を刺したりして対策している人は多いでしょう。
しかし、紫外線対策をしておかなければいけないのは肌だけではないんです!
実は、私たちの髪の毛も目に見えないうちに日焼けによるダメージを受けています。
髪の毛は体のどのパーツよりも1番近くで太陽に照らされているので、そのぶん紫外線による強力なダメージを受けやすいです。
頭皮も髪の毛も、無防備な状態のまま紫外線にさらされていると、さまざまなリスクを伴います。
肌の日焼けと違ってぱっと見てすぐにわかるダメージではないので、ついつい後回しにしてしまいがちですが、UVリスクの高い髪の毛こそ日々の対策を徹底する必要があるんですよ◎
紫外線による髪への影響
紫外線による髪の毛・頭皮への影響はさまざまあります。
紫外線による髪へのリスク
- 乾燥によるパサつき・うねりが発生する
- かゆみやフケの原因になる
- ヘアカラーが退色しやすくなる
- 頭皮のたるみやしわを引き起こす
- ヘアボリュームが落ちる
髪の毛の主成分はアミノ酸の結合によって作られているタンパク質ですが、紫外線にはこの結合を破壊する力が備わっています。
夏の強いUVを浴びることでアミノ酸の結合が分解され、1番外側を覆っているはずのキューティクル層が剥がれやすくなるのです。
キューティクルが剥がれると、髪の毛の内部に穴が空きます。
そこから栄養素や保湿成分が流れ出し、髪の毛はたちまち水分不足に。
乾燥状態の髪は、バサバサになって指通りが悪化しツヤ感も低下。
肌と同じように乾燥はかゆみの原因にもなるため、頭皮が痒くなってかぶれ・フケを発生させることにつながります。
また内部の空洞部分に大気中の湿気が入り込むことで、うねりやねじれなどのトラブルを引き起こすリスクも高まるでしょう。
日焼けをすると、剥がれたキューティクルの隙間から紫外線が入り込み、髪色を退色させる可能性も。
日本人(アジア人)の髪はもともとメラニン色素が多いので、紫外線の吸収に長けていますが、ヘアカラーで明るく染めた髪の毛は本来の数よりもメラニン色素が少ない状態になっています。
そのため、吸収しきれなかった紫外線によって髪色が落ちやすくなるのです。
頭皮のたるみやしわは一見わかりにくいですが、蓄積すると顔のたるみにまで影響します。
年齢の割に老けて見える・不健康に見えるという場合は、もしかすると頭皮の日焼けが原因かもしれません。
髪の毛が日焼けによるダメージを受けると、血行が悪くなり、髪の毛を育成する力が弱くなります。
髪の生えるスピードが遅くなるだけでなく、すでに生えている髪の毛に十分な栄養素を届けられなくなるのです。
その結果、髪の細さ・薄さが目立つように。
ボリューム感も落ちて、全体的にハリのないぺたっとしたシルエットになってしまいます。
髪のUV対策は夏前に始めるべき!
髪の毛のUV対策は、夏が本格化する前に始めるのが効果的とされています。
「気温がグッと高くなる8月だけ対策しておけばいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、これは間違った認識。
たしかに、1年で1番紫外線放射量が多いのは7月後半〜8月にかけてですが、紫外線は春になったばかりの4月あたりからどんどん増加しているんです。
4月といえば、まだ長袖やアウターが必要な肌寒い日も多く、まさか日焼けするとは思えませんよね。
また、梅雨真っ只中の6月〜7月上旬は雨模様や曇り空の日も多く、ついつい日焼け対策を怠ってしまうことも多いでしょう。
しかし、紫外線の量はその日の気温や天候とは関係ないのです。
たとえ雨が降っていても、そこまで気温が高くなくても、髪の毛はじわじわと有害なUVに攻撃されています。
紫外線対策は、気づいたその日からすぐに始めるのが大切◎
もちろん今から始めても遅くはないですよ!
明日からできる!髪の毛の日焼け予防方法
ここからは、明日からすぐに取り入れられるる髪の毛の日焼け対策方法をご紹介します。
簡単!日焼け対策方法
- 日焼け止めスプレーを使う
- 日傘や帽子で直射日光を避ける
- 定期的に髪の分け目を変える
- 生乾き状態で放置しない
早く始めるほど効果的なので、できることから取り入れてみましょう◎
《1》対策:日焼け止めスプレーを使う
1つ目の対策は、日焼け止めスプレーを使用すること。
「とにかく手っ取り早く簡単に日焼け予防したい!」というときにおすすめです。
スプレーを髪の毛の表面に吹き付けるだけで、有害な紫外線から髪の毛をしっかり守ってくれます◎
初心者さんや不器用さんでも扱いやすく、時間がない朝の出勤前・通学前にも大活躍間違いなし!
真夏の外出やプール・海などのレジャーイベントの日は、SPF50・PA++++のアイテムを選びましょう。
数値が高いほど日焼け止め効果が高く、紫外線による重大なダメージを軽減できます。
日焼け止めスプレーの効果は数時間で切れてしまうので、1日中外で過ごす場合は2〜3時間おきにスプレーし直すと良いですよ。
家にいる日や外出先が室内の場合は、SPF・PA値が低めのものでも大丈夫。
とはいえ、室内でも紫外線は入ってくるので、全く対策しないというのは危険です。
軽めのもので良いので、あらかじめスプレーしておくと安心でしょう。
最近では、スプレー以外にもミスト・オイル・バーム・ミルクなどさまざまなタイプのUVケア商品が出ています。
髪質や髪型に合わせて選ぶと、より満足度の高い日焼け対策が叶うでしょう♡
《2》対策:帽子や日傘で直射日光を避ける
2つ目の対策は、帽子や日傘で直射日光を避けること。
日焼け止めを塗るのにプラスして取り入れるのがおすすめです。
直射日光が当たるのを避けることで、より高い紫外線カット効果に期待できます◎
帽子や日傘を選ぶ際は、必ず“UVカット機能“のき際があるアイテムを探しましょう!
UV効果のない帽子・日傘は無意味とまではいいませんが、やはり紫外線を遮るという点ではかなり力不足。
熱中症防止には役立ちますが、日焼け対策としては物足りない印象です。
《3》対策:定期的に髪の分け目を変える
3つ目の対策は、定期的に髪の毛の分目を変えること。
いつも同じ分け目にしていると、その部分だけ日焼けによるダメージを受けやすくなります。
乾燥・カサつきなどのリスクはもちろん、切れ毛・薄毛を引き起こす可能性も。
特に、髪のボリュームダウンで悩んでいる人は注意が必要ですよ!
分け目は、毎日変えるのがおすすめ。
少なくとも1週間おきには変えて、頭皮への部分的な負担を軽減しましょう◎
アップスタイルが多い場合は、分け目をまっすぐからジグザグに変えるのも効果的ですよ。
《4》対策:生乾き状態で放置しない
4つ目の対策は、生乾き状態で放置しないこと。
紫外線によるダメージは、乾いた状態の髪の毛よりも濡れた状態の髪の毛に強く出ます。
夏場に野外のプールや海で泳いだことがある人は、その日1日で髪が一気に傷んだ経験があるはず。
たった1日で、見てすぐわかるほどのダメージを受けたのはこれが原因です。
生乾き状態の髪の毛も当然同じで、紫外線の影響を強く受けることになります。
これからの時期は、朝シャワーを浴びてサッパリしてから外出する人も増えるでしょう。
真夏にドライヤーを使うのはしんどいかもしれませんが、生乾きの状態で外出するのは避けたほうが安心ですよ◎
日焼けした髪の毛はどうやってケアすればいいの?
万が一、髪の毛が日焼けしてしまった場合は、適切なアフターケアで対処しましょう◎
髪の毛は皮膚と違って自己修復機能を持ち合わせていません。
そのため、一度日焼けしてしまった髪の毛は完全に元に戻ることはないのです。
髪の毛の状態を完全復活させたいなら、髪の毛が生え変わるまで待つ必要があります。
しかし、アフターケアをすることで、髪のダメージを補修し、ツヤやコシを取り戻すことは可能。
その後の髪の毛・頭皮の状態も大きく変わるので、一度日焼けしても諦めずにケアするのが大切ですよ◎
《1》ケア方法:ブラッシングで血行を良くする
日焼けをしてしまったら、まずはブラッシングで血の巡りを改善させましょう。
血行は、ハリ・コシのある健康な髪の毛を作るのに必要不可欠。
しかし、日焼けをすると、髪の毛や頭皮が傷ついてしまうので、血の巡りも自然と悪化してしまうのです。
血の巡りを改善することで、髪の毛の内部補修や生え変わりをサポートします。
毛先の絡まりも一緒に解消でき、その後の洗髪における抜け毛の利福を軽減できるでしょう!
頭皮の血の巡りを良くするブラッシング方法
- 毛先から徐々にほぐしていく。
もつれがある部分は無理矢理通さず、少量の毛束ごとにとかす。 - ブラシの先を頭皮に当てて、回転させるようにブラッシングする。
力を入れすぎると頭皮を傷つける可能性があるので注意。
《2》ケア方法:低刺激性のシャンプーで髪を洗う
低刺激性のシャンプーで髪を洗いましょう。
日焼け後の髪の毛・頭皮はダメージを受けて脆くなっています。
洗浄力の強いシャンプーを使うと、ダメージをより加速させてしまう恐れがあります。
また、シャワーの温度も要注意。
熱めのお湯はダメージ毛に刺激が強いので、36℃〜38℃のぬるま湯を使うのがおすすめです◎
洗うときは、指の腹を使って優しくマッサージしましょう。
爪を立てると頭皮を傷つけるリスクがあるので注意してくださいね!
《3》ケア方法:ヘアトリートメントで保湿する
日焼け後の敏感な髪の毛は、トリートメントを使って保湿するのが大切です。
髪の内側に栄養素を届け、根元からしっかり補修します◎
日焼けによる乾燥やパサつきの改善にも効果的ですよ!
トリートメントは、ダメージ補修・保湿に特化しているアイテムを選びましょう。
使用後に洗い流す必要のないタイプだと、トリートメント効果が残留しやすく、より高いヘアケア効果に期待できます。
より高い保湿効果を求める場合は、ヘアオイルと併用するのもあり。
トリートメントでダメージ補修を行ったあと、ヘアオイルで水分に蓋をします。
しっとりとした質感で指通りの良い仕上がりになるでしょう♡
日焼け対策を徹底して美しい髪の毛を守ろう!
紫外線は肌だけでなく髪の毛や頭皮にも悪影響。
日焼けによるダメージが蓄積すると、髪の毛が乾燥してパサついたり、かゆみやフケが発生したりと、さまざまなデメリットをもたらします。
特に今の時期は紫外線の放出量も増えているので、日頃から日焼け対策を徹底するのが大切です◎
万が一日焼けをしてしまった場合でも、アフターケアでしっかり保湿するのを忘れないようにしましょう!