乾燥や水仕事などで気づかないうちに進行しがちな「指のささくれ」。
ささくれのない綺麗な指を保つには、原因を知ったうえでしっかり保湿ケアをすることが大切です!
そこでこの記事では、ささくれのケア方法や予防法を解説します。
指先の美しさは清潔感や好感度にも影響するので、丁寧にお手入れしておきましょう◎
ささくれって?
ささくれとは、「爪や指のまわりの皮膚が乾燥し、角質がめくれ上がっている状態」のこと。
関西圏では、「さかむけ」と呼ばれることもあります。
本来、皮膚は水分・皮脂とともに高いバリア機能(外部からの刺激や菌の侵入を防ぎ、肌内部の水分を守る働き)を備えているものです。
しかし、指先は手のなかでも特に乾燥に弱く、肌を守るためのバリア機能が低下しやすいといわれています。
指先に十分な水分を担保できなくなると、結果的に角質が硬くなって炎症を起こしてしまうのです。
ちなみに、ささくれは指先の皮膚だけではなく、爪そのものに発生することもあります。
爪のささくれとは?
乾燥や刺激により爪のキューティクルが剥がれた状態のこと。
症状がひどくなると、縦じわ・横じわや二枚爪などのさらなるトラブルを誘発する。
また、ささくれの出来始めはそこまで痛みがないものの、放置していると次第に症状が悪化します。
無理に引っ張ったり爪で剥いたりすると、出血・腫れ・化膿を引き起こすことも。
ささくれを繰り返さないためには、原因や正しいケア方法を知り、実践していくことが大切です。
ささくれができる主な原因
指・爪にささくれができる原因は、主に4つあります。
乾燥
指先のささくれを引き起こす原因のひとつとして挙げられるのが「乾燥」です。
気温が低下して空気が乾燥する秋〜冬にかけては、1年のなかでも特にささくれが発生しやすいといわれています。
もともと乾燥肌の人や夏場でも指先がカサつきやすい人は、特に注意が必要でしょう。
また、冬場に使用頻度が上がりがちなアルコール消毒液や除菌スプレーなども、指先の乾燥を助長する理由のひとつ。
これらのアイテムは殺菌・抗菌対策として有効ですが、同時に肌の水分や皮脂を奪う性質があるんです。
そのため、まめに除菌している人もささくれができやすくなってしまいます。
手洗い後の自然乾燥もNG!
水仕事や手洗いのあとは、決して自然乾燥させずにタオルやペーパーで水気を拭ってください。
自然乾燥は皮膚内部の水分も一緒に蒸発してしまい、さらなる乾燥を招くリスクがあります。
栄養不足
栄養不足もささくれを引き起こす原因となります。
爪先・指先などの末端は、どちらかというと栄養分が届きにくい部位です。
結果的にバリア機能が低下して、乾燥・カサつき・ひび割れ・痒みなどのトラブルを引き起こします。
もちろん指先のささくれにも大きな影響を与えるので、日頃から栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
不足しているとささくれを引き起こしやすい栄養素
- ビタミンA
- ビタミンB
- ビタミンC
- ビタミンE
- オメガ脂肪酸
- タンパク質
指先の酷使
指先を酷使することで過度な刺激を受け、結果的にささくれになってしまうことも。
特に、家事や水仕事を素手で行っている人や、仕事で長時間パソコンを使う人などは注意が必要です。
繰り返す摩擦・圧力で指先に負担がかかり、皮膚が傷ついてしまいます。
この場合、一度の刺激よりも蓄積したダメージで症状が悪化するケースが多いです。
気づいたときにはささくれがかなり進行していることも少なくないので、こまめに指先の様子をチェックしておくと良いでしょう。
ジェルネイル・マニキュア
ジェルネイルやマニキュアを落とす際に使う除光液(ネイルリムーバー)が引き金となり、ささくれになるケースも。
除光液(ネイルリムーバー)には、アセトンという揮発性の高い成分が含まれています。
指・爪の水分や油分が奪い取られ、その結果ささくれを誘発してしまうんです。
最近では、ノンアセトン(アセトン無配合)のリムーバーも発売されています。
ただし、爪・皮膚に優しいぶんネイルを落としにくいという難点があるので覚えておくと良いでしょう。
ささくれのケア方法
ささくれは放置したり無理に剥がしたりせず、正しい方法でケアすることが大切です。
セルフでできるケア方法を紹介するので、ぜひ実践してみてください。
ニッパーでカットする
ささくれができたらニッパーでカットし、指先を清潔にしましょう。
めくれ上がった部分からばい菌やウイルスが侵入するのを防ぐことで、その後の腫れ・化膿などの炎症を回避できます。
やり方
- 水で傷口を洗い流し、柔らかいタオルで優しく拭いて水気をとる
- ささくれの根本部分をつまみ、キューティクルニッパーor爪用の小さなハサミでカットする
衣服などにささくれが引っ掛かかるのを防ぐために、短く切っておくのがおすすめです。
ついつい気になって指でいじってしまうのを防ぐ効果もありますよ◎
痛みがひどい場合は、事前にぬるま湯につけて指先を温めておくのが◎
ささくれ部分が柔らかくふやけるので、指でつまんだときの刺激を軽減できます。
指先を保湿する
ささくれを根元からしっかりカットしたら、指先全体を保湿しましょう。
手元の保湿ケアはできてしまったささくれの症状を改善するだけでなく、ささくれができにくい土台を作ることにもつながります◎
爪先の保湿ケアにはネイルオイル、指・手全体の保湿にはハンドクリームやバームを活用するのがおすすめです。
パーツに合わせたアイテムを使用することで、より高い保湿効果を実感できるでしょう!
ネイルオイルやハンドクリームを選ぶ際は、保湿・うるおい成分を配合している製品を選んでみてください。
おすすめの保湿成分
- ヒアルロン酸
- グリセリン
- ワセリン
- シアバター
- ビタミンE
- ホホバオイル
- アルガンオイル
- アーモンドオイル
- アボカドオイル
サロンのネイルケアがおすすめ!
ささくれのケアは基本的にセルフでできますが、二枚爪・皮剥けなどを繰り返してしまうときはプロにお願いするのもおすすめです◎
サロンのネイルケアなら、ささくれ部分の処理のほか、指全体の甘皮処理や保湿ケアなども行ってもらえます。
ささくれの処理を含むネイルケアの料金相場は、2,000〜3,000円程度。
サロンによってはクリアネイルのコーティングまで対応しているところも。
ただし、ささくれ部分の皮膚がひどく腫れている・化膿している場合は、サロンのネイルケアだけでは不十分なこともあります。
炎症が悪化しているときは速やかにかかりつけの皮膚科・クリニックで診てもらいましょう◎
ささくれの予防法
ここでは、手軽にできるささくれの予防法を紹介します。
二枚爪・皮剥け・爪甲白斑などの予防にもつながるので、ぜひ日々のお手入れの一環として取り入れてみてください◎
《1》保湿ケアを徹底する
1つ目の予防法は、指先の保湿ケアを徹底すること。
ささくれを含む指先のトラブルの大半は、皮膚の乾燥からきています。
そのため、回避するには指先・爪先の保湿を心がけることが大切です◎
特に風邪予防で手洗いやアルコール消毒などを頻繁に行う冬の時期・お風呂上がり・睡眠前などは乾燥しやすいもの。
クリーム・バーム・オイルなどを使って、爪の生え際・甘皮部分までしっかり保湿ケアしましょう。
外出時は、厚手の手袋で指先を冷たい外気から守るのがおすすめです。
《2》過度な刺激から守る
2つ目の予防法は、過度な刺激から爪・指先を守ること。
できるだけ摩擦や圧力が指先に集中するのを避け、手元に負担がかからないようにしましょう。
たとえば手を洗う際は、低刺激性の石けんを使用するのがおすすめ!
洗浄力が強い製品はささくれだけでなく、かぶれ・痒みなどほかの肌トラブルを引き起こす可能性もあります。
浴槽や食器を洗うときはゴム手袋をはめて、指先を保護するのも効果的です。
ただし、肌が弱い人が長時間ゴム手袋を装着すると、逆に肌荒れの原因になってしまうことも。
その場合は天然ゴムの成分が含まれないものを選びましょう。
《3》食生活を改善する
3つ目の予防法は、食生活を改善すること。
指先のバリア機能を高めて乾燥やカサつきを防ぐためには、食生活を見直して体内の栄養バランスを整える必要があります。
健康な皮膚・爪を作る元となるタンパク質や、保湿力を高めるビタミンを適宜摂取しましょう。
| ささくれ予防に効果的な栄養素 | 主な働き | 主な食材 |
|---|---|---|
| ビタミンA | 皮膚や喉などの粘膜を正常に保ち、潤いを与える | レバー・卵・うなぎ・にんじん・かぼちゃ・ほうれん草など |
| ビタミンB | 皮膚・爪などの細胞の再生を助ける | 赤身肉・マグロ・さんま・玄米・バナナ・パプリカ・ブロッコリーなど |
| ビタミンC | 皮膚や喉などの粘膜を正常に保ち、免疫力を高める | キウイ・とうもろこし・レモン・アセロラ・いちご・オレンジなど |
| ビタミンE | 抗酸化を促進し血行を良くする | アーモンド・ヘーゼルナッツ・くるみ・アボカド・卵など |
| オメガ脂肪酸 | 炎症の軽減 | 青魚全般・イクラ・くるみ・アーモンド・チアシード・大豆など |
| 亜鉛 | ホルモン・タンパク質の合成や免疫力の調整 | 牡蠣・あわび・牛肉・アボカド・チーズ・高野豆腐など |
| タンパク質 | 皮膚・骨・髪・爪・筋肉など人間のあらゆる組織を作る | 肉全般・魚介全般・卵・チーズ・大豆・牛乳・ゼラチンなど |
《4》ネイルアートを控える
4つ目の予防法は、ネイルアートを控えること。
前述したように、ネイルオフに使用する除光液(ネイルリムーバー)に含まれるアセトンが原因でささくれになることがあります。
こうしたアセトンによる乾燥は蓄積しやすいので、短いスパンでネイルを変えている人は要注意です。
同時に、ジェル・マニキュアの成分やサンディング(爪やすり)によるダメージも蓄積します。
指先の状態によっては、一定期間ネイルを控えるか、ネイルを変えるスパンを伸ばす必要があるでしょう。
ネイルをする際は自爪への負担や刺激も考慮しつつ、無理のないペースで楽しんでください◎
ささくれに関するFAQ
ささくれに関するFAQをまとめました。
気になる項目があれば、こちらの回答を参考にしてくださいね◎
ささくれ部分が赤く腫れている・血がとまらないときはどうすればいい?
ささくれ部分が赤く腫れている・出血が止まらないなどの症状が現れている場合は、速やかに行きつけの皮膚科・クリニックを受診しましょう。
場合によってはさらなる肌トラブルを引き起こす可能性があるため、決して放置せず適切に対処してもらってください。
ささくれがあってもネイルはしていい?
ささくれがあってもネイルをすることは可能です。
ただし、ささくれの程度によってはNGになる場合もあります。
1〜2本程度の指で軽いささくれがある場合は、ジェルネイル・マニキュアともに基本的にOKです。
複数本の指でささくれを繰り返している・出血や化膿をともなっている場合は、ジェルネイル・マニキュアどちらも避けるべきでしょう。
サロンによって施術の可否は異なるので、不安な場合はプロのネイリストに相談すると良いですよ。
正しい保湿ケア・予防法でささくれのない指先へ!
保湿ケアせずに放置していると繰り返しやすい指先のささくれ。
空気や肌が乾燥しやすい冬の時期は、特に注意が必要ですよね。
正しい保湿ケアと予防法を押さえて、ささくれのない綺麗な指先を目指しましょう◎
※本記事で紹介する施術事例は一例です。ご自身の担当者と相談のうえ、最適な施術方針を決めていただくことをおすすめします。
※写真はあくまでイメージです。実際のモデルの年齢・性別・美容診断結果等と異なる場合がございます。
※施術によってはアレルギー反応や赤み等のリスクが生じる場合がございます。ご不安のある方は必ず担当者や担当医に事前確認を行なってください。



